もじぴったん アーケード版(2001)|すべてのはじまり
家のゲーム機より先に、ゲームセンターで鳴っていたぴったん。シリーズの出発点を見てみましょう。
なつかしさ ★★★☆☆
この記事の要点
できたことば ×5- アーケード版『ことばのパズル もじぴったん』は2001年12月に稼働を始めた、シリーズ最初の作品
- 基板はナムコ System 10で、ひとりでパズルを解く遊びと、ふたりで対戦する遊びがあった
- 「ふたりのもじぴったん」は、このアーケード版で2人プレイ用の曲として生まれた(当初は歌なし、1番のみ)
- 神前暁は本作について、タイトルの立ち上げから一人で任された最初の作品と語っている(Real Sound 2020)
- PS2 版では対戦ステージが48面になり、アーケード版の12面から大きく増えた
ゲームセンターの片すみにあった、ことばのパズル
もじぴったんを家庭用で知った人でも、最初はゲームセンターに置かれていたゲームだった、と聞くと意外に思うかもしれません。稼働が始まったのは2001年12月。ナムコの年表にも、この月から「アーケード稼動」と記されています。
派手な撃ち合いや格闘のゲームが並ぶ店内で、ひらがなを置いてことばをつなぐパズルは、きっと少し変わった存在だったはずです。ここでは、のちのシリーズの土台になったアーケード版を見ていきます。
ぼくのはじまりは、ここなんだ!
アーケード版のデータ
稼働データ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | ことばのパズル もじぴったん |
| 稼働開始 | 2001年12月 |
| 基板 | ナムコ System 10 |
| 遊び方 | ひとりでパズル/ふたりで対戦 |
| おまけ | 性格診断 |
| 発売元 | ナムコ |
基板はナムコの System 10 です。遊び方は大きく2つで、ひとりでステージを解いていく「パズル」と、ふたりで勝負する「対戦」。さらに、遊んだ結果から性格を診断してくれる機能もありました。この診断機能は、GAME Watch の2002年の記事でも紹介されています。
家庭用のサントラには「せいかくしんだん」という曲も収録されています。
「ふたりのもじぴったん」のはじまり
アーケード版でいちばん大事なのが、この曲です。ふたりで対戦するステージのBGMとして作られ、最初は歌のないインストゥルメンタルでした。歌詞も、当時は1番のみだったとされています。
その後、ゲームデザインの後藤裕之さんが歌詞を付けた、という経緯が伝えられています。歌詞を約30分で書いた、という話もありますが、これはネット上の記事による紹介です。2003年の PS2 版でエンディング曲になりました。
作曲したのは、当時ナムコに所属していた神前暁さん。のちに神前さんは、Real Sound の2020年のインタビューで、もじぴったんを「一人でタイトルの立ち上げからやらせてもらった最初の作品」と位置づけています。さらに「渋谷系が好きみたいなところは確実に出てる」とも語っています。
家庭用になって何が変わったか
アーケード版から約1年後、2003年1月に PS2 版と GBA 版が登場します。PS2 版(Game Watch のレビューによる)で見比べると、次のように広がりました。
| 項目 | アーケード版 | PS2 版 |
|---|---|---|
| 対戦ステージ | 12面 | 48面 |
| パズルモード | ― | 300超のステージ、難易度3段階 |
| 追加要素 | ― | もじくんかるた、メダル収集 |
対戦ステージが4倍に増えたのが目を引きます。ふたりで遊ぶ曲として生まれた「ふたりのもじぴったん」が、1人用パズルでも流れるようになったのも、この家庭用移植のタイミングです。
ゲームデザインの後藤さんは、PS2 版の辞書をほぼ一人で作ったと紹介されています(ファミ通.com)。ことばの数や選び方は、このゲームの核でした。
PS2 版には「あーけーど」という名前のモードもあり、イージー5面、ノーマル6面で、30秒以上残してノーマルをクリアするとエクストラに進めました。名前にアーケードの空気を残しているのが、うれしいところです。ふたりで遊ぶ「かわりばんこ」のルールも、家庭用の対戦モードにあります。
ゲームの外へも出ていった、ふたりの曲
ゲームセンターの対戦用の曲だった「ふたりのもじぴったん」は、その後、思いのほか遠くまで旅をしました。『太鼓の達人』にはメドレー版が収録され、テレビアニメ『らき☆すた』では第10話と第22話の挿入歌として使われたと伝えられています。
『アイドルマスター』のシリーズでも、高槻やよい(仁後真耶子)や如月千早(今井麻美)によるカバーがあります。『ゼノサーガ』のファンディスクでは「ふたりのぜのぴったん」にアレンジされ、DS 版では、シリーズでボーカル付きのまま残った唯一の曲になりました。
筐体の前でふたりが並んで聴いていた短い曲が、20年以上のあいだ、いろいろな場所で歌い継がれてきたことになります。この曲のくわしい経歴は ふたりのもじぴったん のページで、ゼノサーガ版は ぜのぴったん のページで読めます。
ゲームセンターで遊んだ記憶はありますか
隣の人と並んで、同じ盤面に向かって交互に文字を置いた人もいれば、画面の前で「あと一文字!」と悩んだ人もいたでしょう。
今は、家庭用や配信のサントラで、その頃の曲を聴き直せます。あのときは気づかなかった曲の細かな音を、あらためて味わってみるのもおすすめです。次は家庭用の第1作を PS2 版のページ で、曲の原点は ふたりのもじぴったん で、どうぞ。
よくある質問
もじぴったんのアーケード版はいつ稼働しましたか?
2001年12月です。ナムコの System 10 基板を使った作品で、シリーズの最初のゲームにあたります。
「ふたりのもじぴったん」はアーケード版にもありましたか?
ありました。ふたりで対戦するときの曲として使われた、もともとは歌なしの曲です。家庭用で歌詞が付いたとされています。
アーケード版と PS2 版の違いは何ですか?
対戦ステージ数が、アーケード版12面に対して PS2 版は48面に増えています。PS2 版にはステージが300超あるパズルモードやカルタなど、家庭用ならではの遊びも加わりました。