作品ガイド 1/5
初代『勇者のくせになまいきだ。』PSP版を振り返る
見えない手でツルハシを握り、土を掘って、魔物の世界をつくった。すべてはここから始まりました。
なつかしさ ★★★★★
この記事の要点
- 初代『勇者のくせになまいきだ。』は2007年12月6日にSCE(現SIE)が発売したPSP用ソフトで、開発はアクワイア、通常版の価格は3,980円
- プレイヤーは魔王ではなく「破壊神」で、画面に見えるのはツルハシだけ。土を掘って養分や魔分から魔物を生み、勇者を迎え撃つ
- ストーリーは全8ステージで、途中セーブがない。さらに「表」と「裏」の二つの物語がある
- 魔物は食物連鎖で増減し、ニジリゴケ→ガジガジムシ→トカゲおとこの流れが基本になる
- 小学校の楽器を思わせるピアニカやリコーダー風のBGMが、シリーズ全体の空気を決めた
小さな画面の奥で、コケがぞろぞろ歩いていた
2007年の冬、PSP の画面をのぞくと、断面図のダンジョンの中でニジリゴケがのんびり歩いていました。自分の手はどこにもなく、あるのはカーソル代わりのツルハシだけ。それでも土をつつくと、そこから魔物がぽろぽろ生まれてくる。あの手触りを覚えていますか。
世界征服を手伝え、ツルハシ。掘れば魔物が湧く。簡単であろう?
初代のプロフィールをおさらい
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発売日 | 2007年12月6日 |
| 機種 | PSP(UMD) |
| 発売元 / 開発 | SCE(現SIE) / アクワイア |
| 価格 | 3,980円(発売時) |
| 年齢区分 | CERO A(全年齢) |
| 遊べるモード | ストーリー、トレーニング、VS、ずかん |
プロデューサーは SCE の山本正美さん、ディレクターはアクワイアの中西晃史さん、キャラクターデザインは小林陽明さんです。発売の少し前、2007年11月15日には「初体験版」も配られていました。あれで気になって買った人も多いのではないでしょうか。
タイトルは、あの国民的な青いロボットの漫画に出てくる台詞をもじったものと言われています。開発側は、この作品を親しみを込めて「ゆうなま」と呼んでいました。
掘る、育てる、迎え撃つ
ゲームの流れはシンプルです。まず土を掘ります。掘るには「掘りパワー」が要り、使い切るとそれ以上は掘れません。土の中の「養分」や「魔分」を掘り当てると、そこから魔物が生まれます。
- 養分: ダンジョンに最初から散らばっていて、総量は変わらない。ファンのあいだでは「養分保存の法則」と呼ばれた
- 魔分: 最初はほとんどなく、勇者が魔法を使ったり倒れたりして生まれる
- 食物連鎖: ニジリゴケ→ガジガジムシ→トカゲおとこ。上ばかり増やすと下が尽きる
勇者は最大3人のパーティで攻めてきます。目的は魔王を倒すことではなく、縛って地上へ連れ去ること。連れ去られたらゲームオーバーです。魔王は戦えないので、囮にして勇者の魔法を引きつける作戦も定番でした。朝・昼・夜の時間の流れもあり、薄暗い地下にいても世界は動いている感じがありました。
魔物のくわしい食べ合いは 養分系の魔物のページ に、システム全体は 基本システムのページ にまとめています。
全8ステージ、立ちはだかった勇者たち
表のストーリーは全8ステージ。ダンジョンは次のステージへ引き継がれ、ステージの合間に魔物を強化できます。同じ勇者「しょうた」が3回も出てくるのは、シリーズの語り草です。
| ステージ | 主な勇者 | ひとこと |
|---|---|---|
| 1 | しょうた | 出てくるのが早い。まずは操作に慣れる |
| 2 | アントン | 掘りすぎて掘りパワーが足りなくなりがち |
| 3 | しょうた、ハシーム | 回復魔法のハシームが最初の壁 |
| 4 | ヤーコフほか | 攻撃力アップの魔法がやっかい |
| 5 | ロベルト、シャルロほか | 物理に強く、炎魔法が広範囲に届く |
| 6 | げんぞう、さなえ | 回復と風魔法の二人組 |
| 7 | しょうた、ハシームほか | 3人組。青い炎魔法が強烈 |
ステージ5のロベルトは、物理防御が全勇者の中でも高いと言われています。魔法で攻められる魔物が頼りになりました。
⚠ ステージ8と裏ストーリーの話(ネタバレ)
ステージ8は、「伝説の勇者」の肩書きを持つユーテーとの一戦です。動きが速く、攻撃力アップの魔法と炎魔法を使います。まずコケで MP を削ってしまうのが定石と言われていました。
裏ストーリーの最後に待つのは、名前入力の初期値のような名前の勇者「ああああ」。HP も MP も最大級で、炎魔法やウォークライを使います。MP を減らすと一気に弱くなります。
表をクリアしたあとは、隠しコマンドで高難度の「勇者のくせに超なまいきだ。」にも挑めます。タイトル画面での操作で切り替わり、裏ストーリーは1ステージ目から3人組が来ます。
途中セーブなし、コケ地獄に救われた夜
電池残量と相談した
途中セーブがなく、失敗するとやり直し。PSP のバッテリーを気にしながら、「あと1ステージだけ」と布団の中で粘った人は多いはずです。魔物が増えすぎて動きが重くなったのも、今となってはいい思い出です。
ピアニカの音が頭から離れない
BGM は小学校の音楽室を思わせる楽器の音でした。ピアニカやリコーダー風の素朴な響きで、緊迫した場面もどこか間が抜けている。それが妙にクセになりました。作曲はノイジークロークです。
コケを大量に増やして勇者を飲み込む戦法は、初心者の定番でした。ステージごとの攻め方は 初代 全8ステージ攻略 に、続編での広がりは or2 のページ にあります。いま遊び直すと、細い通路と大部屋の使い分けが意外と奥深いことに気づきます。
よくある質問
初代『勇者のくせになまいきだ。』の発売日はいつですか?
2007年12月6日です。PSP用のUMDソフトとして、SCE(現SIE)から発売されました。のちにPSP the Best版も出ています。
初代のストーリーは何ステージありますか?
表のストーリーは全8ステージです。裏ストーリーも8ステージで、こちらは1ステージ目から3人組の勇者が出てきます。
初代は途中でセーブできますか?
ストーリー中の途中セーブはなく、失敗するとステージの最初からやり直しになるという声が多いです。時間のあるときに遊ぶ作品でした。
勇者のくせになまいきだ。の「破壊神」とは何ですか?
プレイヤーの役どころです。魔王に呼ばれて世界征服を手伝う存在で、姿は見えず、画面にはツルハシだけが映ります。