『タイヨウのうた』制作裏話・トリビア|リメイク企画から生まれた映画
観ただけでは分からない、映画の裏側の小ネタ集です。誰かに話したくなるものを選びました。
なつかしさ ★★★★☆
このページの要点
- 映画は香港映画『つきせぬ想い』(1993)のリメイク権の取得から始まり、坂東賢治のオリジナル脚本に変わった。
- ソニー・ミュージックレコーズが映画に初めて出資した作品とされる。
- 試写会ではYUIが上映後にライブを披露し、主題歌「Good-bye days」は約20万枚を売り上げた。
- 2007年にXPが難治性疾患克服研究事業の対象疾患になった背景に、署名運動があったとされる。
実は、リメイク企画から始まっていた
『タイヨウのうた』は、最初から完全なオリジナルとして企画されたわけではありません。出発点は、スターダスト・ピクチャーズが1993年の香港映画『つきせぬ想い』のリメイク権を取得したことだったとされています。
ところが、古い映画をそのまま映画化しても今の時代に合わない、という判断がありました。そこで音楽を前面に出した、坂東賢治によるオリジナル脚本に変わります。ソニー・ミュージックレコーズが映画に初めて出資した作品でもあるとされ、「音楽と物語を一体にする」企画だったことが分かります。
主人公がミュージシャンという設定のため、配役選びは難航しました。そこで、ブレイクの兆しがあったYUIが抜擢されます。初演技、初主演でした。
撮影現場のエピソード
撮影の話は、公開から年月がたって語られたものが中心です。
現場のこぼれ話
- 出会いの場面で、YUIが塚本高史を強く突き飛ばした。リハーサルでも本番と同じ力だったという
- 塚本高史は現場を楽しむことを意識し、冗談でYUIの緊張をほぐした
- 小泉徳宏監督にとって本作は初監督作品。開始の合図で噛んでしまったという話もある
- 全力疾走のシーンは、監督が「速すぎる」と指摘した
- 打ち上げでは、監督が号泣した
2018年のトークショーで語られた話です。若い二人と初監督が、手探りでつくった現場の熱が伝わってきます。YUIさんは、この作品について、当時の自分があったから今の自分があると思わせてくれる映画だと振り返っています。
初めてだらけの現場でした
歌にまつわる小ネタ
音楽まわりにも、ファンが喜ぶ話があります。
- 試写会では、上映後にYUIがライブパフォーマンスを披露した
- 主題歌「Good-bye days」は約20万枚を売り上げ、着うたランキングでも数週間1位になった
- 劇中CDを模して実際に発売されたCDは、ディスクレーベルがほぼ白無地のデザイン
- 挿入歌「It's happy line」はYUIのインディーズ時代の曲で、「Good-bye days」のカップリングに収録された
楽曲の詳しい話は 「Good-bye days」とは で読めます。
数字や場所が資料で分かれる話
トリビアの中には、資料によって書き方が違うものもあります。
| 話題 | 分かれ方 |
|---|---|
| 興行収入 | 10.5億円とする資料が多いが、11億円とする記事もある |
| 出会いの場所 | 夜の駅前とする資料と、公園とする資料がある |
| 原作・脚本のクレジット | 坂東賢治の原作・脚本とする資料と、天川彩の名を挙げる資料がある |
ロケ地についても、ファンの巡礼記をもとにした紹介が中心です。気になる方は ロケ地のページ で、マナーとあわせて読んでみてください。
XP(色素性乾皮症)をめぐる動き
劇中のXPの描写は、実際の症例と異なる点があるという指摘があります。全国色素性乾皮症連絡会は、映画によって病気への関心が高まることを願うコメントを出しています。
また、2007年にXPは難治性疾患克服研究事業の対象疾患に指定されました。約60万人分の署名が影響したとされ、一部では本作が署名運動を後押ししたとも言われます。ただし、映画との因果関係ははっきり断定できません。病気そのものの解説は、難病情報センターの情報をもとにした XPのページ をご覧ください。
誰かに話したくなったら
「香港映画が元だったんだよ」「試写会でYUIが歌ったんだって」。そんな一言が、また誰かと映画を観直すきっかけになるかもしれません。ほかの映画やドラマとの関係は ドラマ版・リメイク版との違い にまとめています。スタッフの詳細は スタッフ・製作の経緯 へ。
「ここが好き」と言いたくなる小ネタの見つけ方
トリビアは、知ったあとにもう一度観ると、場面の見え方が変わります。
- 突き飛ばしの場面。 初対面でYUIさんが塚本さんを強く突き飛ばす場面は、実際にリハーサルから本気の力で演じられたという話があります。本編では、そのぶつかる勢いに注目してみてください
- 走るシーン。 監督が「速すぎる」と指摘した全力疾走です。速さそのものが、日の出に追われる薫の必死さにつながって見えます
- 歌の場面。 主題歌と挿入歌は、YUIさんが作詞作曲を手がけています。画面の中の薫が歌う曲を、演じる本人が書いたという点は、何度聞いても面白い事実です
記念のDVDを探している方へ
映画のDVDには、スタンダード・エディションとプレミアム・エディションがあるとされています。発売日は資料によって書き方が分かれていて、2006年の秋ごろの発売と紹介する資料があります。ドラマ版のDVD-BOXは別の商品なので、買い間違いにご注意ください。詳しくは CD・サントラ・関連商品 もご覧ください。
よくある質問
『タイヨウのうた』は何かのリメイクですか?
企画の出発点は、1993年の香港映画『つきせぬ想い』のリメイク権の取得とされています。ただ、そのままでは今の時代に合わないと判断され、坂東賢治によるオリジナル脚本になりました。
映画の裏話にはどんなものがありますか?
初演技のYUIが出会いの場面で本気で突き飛ばしたこと、全力疾走シーンを監督が「速すぎる」と指摘したこと、試写会でYUIがライブを披露したことなどが伝えられています。
劇中のCDは実際に発売されましたか?
劇中CDを模したCDが実際に発売されました。ディスクレーベルがほぼ白無地のデザインだったとされています。